企業の決算書を使いこなす!見る人は見ている決算書のコツ!

基本編

決算書とは?

株式投資を行う時に、どうやって良い企業を選べば良いでしょうか?

上場されている企業は約3,800社(2021年11月時点)あり、毎年数倍に株価をあげる優良企業が混ざっています。

そういった企業を見るけるためには、企業の決算書を手にいれる事が重要です。
決算書とは、「企業の成績表」の事です。

今年は去年より頑張りました。成績が上がりました。
頑張ったけど、ダメでした。成績は下がりました。

こんな事が書いてあります。

財務諸表には種類があり、有名なところでは
速報 → 決算短信
詳細 → 有価証券
となっています。

こういった情報は企業のホームページ上に投資家向けて情報が発信されている(IR情報)ので、そこで入手できます。
また、EDINETで検索すれば、上場されている企業のの決算書を入手することができる。

ざっくりと約3,800社の成績表が載っている会社四季報」「日経会社情報」などを見るのもおすすめです。

決算書に書かれている内容

決算書の内容としては、

  • 経営成績
  • 財政状態
  • キャッシュ・フローの状況
  • 業績予想

が書かれています。

決算短信と言われる決算書を見る場合は、表紙にこれらの内容がまとめられています。

決算短信の表紙の読み方

表紙のポイント

決算短信の表紙には、投資家が欲しい情報がまとめられている。

  • 経営成績
  • 財政状態
  • キャッシュ・フローの状況
  • 配当状況
  • 業績予想

財政状態のポイントチェック

自己資本率は、50%以上ある企業が良いのではないかと考えています。

これは、借りたお金を運用するタイプの企業(商社など)を評価できなくなるのですが、私としては、自分のお金で運営できている企業の方が不況に強いのではないかと考えています。
また、倒産リスクなども軽減できるため長い目で考える時には重要だと考えています。

もし、この自己資本率が減り続けている企業なら理由を確認すべきです。一時的な自己資本率だけでなく、過去5年程度は見ておく必要があるでしょう。

キャッシュ・フローのチェックポイント

キャッシュ・フローでは、営業キャッシュ・フローを一番最初に見るといいでしょう。

営業キャッシュ・フローは、本業での実際のお金の流れを示しています。
増加しているなら、実際にお金も入ってきていることを示しているので、安心できるでしょう。

営業利益や当期純利益は伸びているのに、営業キャッシュ・フローが減っているということがあります。これは、業績として利益を計上している(=書いてある)けど、まだお金は貰っていないということが多いです。

例えば、建設業などで、2年かかる工事を行っている場合、
最初に着手金を貰っているが、残りは完成した後に支払われる場合は、契約を結んだ段階で業績に利益を計上しています。
実際には、まだお金は払ってもらっていないケースになります。これは、営業キャッシュ・フローは最初の着手金だけということになります。

もう一つ見ておくのは、現金同等物が増加しているかです。
現金同等物は、預金や、すぐに現金化できるものを指しますが、それが増えているなら貯えが増えていることがわかります。
企業によっては、大きな設備投資を行ったことで現金同等物が減っていることもあります。
もし減っていたら、何故減ったのかをチェックしましょう。

現金同等物が減っている理由が・・・

  • 設備投資で減っている → 良い
  • 経営難で減っている → 一時的なのか、慢性的なのかで深刻さは異なります。

この辺りは、貸借対照表の資産と負債を前年と見比べてみると原因がわかるかもしれません。
借入金の返済に追われているなら、重要な点として押さえておく必要があります。

配当のチェックポイント

配当金については、少しずつ上昇しているならうれしいですね。株を持っていることで収入になるので、その額を確認しています。

ちなみに、業績不振だと無配当になることがあるので注意しましょう。

業績予想のチェックポイント

ここには、企業が来期にどれくらいの予想を立てているかを見ましょう。来期も増加の予想なら良好です。
現実的な予想であれば大きな影響はないのですが、大幅な増益や減益が予想に入っていると一時的に株価が動くことがあります。

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