永久に毎年100万円もらえる権利に、いくら払うか?

基本編

毎年100万円の価値っていくらなの?

国家があなたに、「子孫末裔まで、永久に毎年100万円を支払い続けることを約束するから、今税金として2000万円を納めてほしい」と提案されました。あなたはこれを受けるだろうか?

結論

あなたが資金を年利 5% で運用できるなら、2,000万円支払うのは妥当でしょう。

あなたが資金を年利 10% で運用できるなら、1,000万円支払うのが妥当でしょう。

「現在の価値に換算する」という考え方

毎年100万円 × 20年 = 2,000万円 ・・・ 20年間で合計2,000万円受け取れて元がとれる。その後も永久に毎年100万円貰い続けられるのであればお得な話の様に聞こえますね。

これを「現在の価値に換算する」考え方で計算してみましょう。割引率は10%とします。

1年後の100万円の現在価値 = 100÷1.1 = 90.9万円
2年後の100万円の現在価値 = 100÷1.1÷1.1 = 82.6万円
3年後の100万円の現在価値 = 100÷1.1÷1.1÷1.1 = 75.131万円


これををずっと繰り返していくと、将来の100万円の現在価値はドンドン小さくなり、最終的にはゼロに限りなく近づきます。その合計額としてのこの永久に毎年100万円が貰える権利の現在価値は一定の値に限りなく収斂されます。どの値に収斂されるのか?これは、高校の数学で習う「等比数列の和」という公式で求められます。

先に答えを言いますと、1,000万円です。

考え方は、

公式は難しく見えるのですが、やっていることをグラフで表すと、

【単位】X軸:万円、y軸:年数

ちなみに、計算は単純で 毎年受け取る額100万円を割引率の10%で割った金額です。

100万円÷10% = 1,000万円

この考え方の重要なところは、割引率です。

この割引率を10%としましたが、例えば割引率5%なら

100万円÷5% = 2,000万円


割引率を運用率と考えることもできます。

2,000万円×5% = 100万円

つまり、今2,000万円の持っていて毎年5%で運用できるなら、それは毎年100万円もらえる権利を持っているのと同じことになります。

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